スクロール考察その2

前回はスクロールが何で今の姿になったのかを書いたので、今度はスクロールの何が問題か、ということを考えていきたいと思います。

コンテンツが動くこと

ほとんどはこれです。


電子での大きな特徴でもありますが、本来静止している状態で見るものが動いてしまうことが問題だと思っています。動画は本来動いているものが動いているだけなので問題なしです。ただ、動画の表示されている領域がごちゃごちゃ動いていたら酔ってしまいそうです。(手ブレしている動画を見ているようなもの)


私にとって普通のスクロールをしている瞬間は、本を読んでいるときに横から揺すられているような不快感を感じてしまいます。読みたいのに邪魔するなよと。

それを防止するために大体はキーボードでスクロールを行うようにして、自分のスクロール量を把握して極力短い時間でスクロールするようにしていました。


人間のコンテンツを認識するときに働く脳のエリアは静体視力とつながっているのではないかと。おそらく数千年ほど紙という文化で培われてきたものだと思うのですが、文字情報や画像情報を読み取るときには静止した状態がベストなのです。


だからこそ、電子書籍の媒体はスクロールではなく、完全なページングの手法をとっています。(出版業界の人からするとただ紙と同じように管理したいだけなのかもしれませんが)

WEBサイトから消えたマーキー


ちょっと違うかもしれませんが、私にとってはマーキーもスクロールも同じような印象を受けます。


なぜマーキーが消えたって?読みにくいからでしょう。
なぜスクロールが気持ち悪いかって?マーキーと同じ理由でしょう。

コンテンツを動かさない方法

一時期、Webサイトのページは最初の表示分で収まるようにするという意見がでていました。今でも商業製品のページだと多かったりします。
やっぱりユーザーが一目で情報を得られるのと、スクロールする手間を省けるのが大きいです。またデザイン的にいろいろな環境を考えずに、一番凝れるのでデザイナー冥利に尽きるのもあるのだと思います。


ですが、スクロールなしだと、どのくらいのボリュームかも分からないし、クリックなどのアクションをして情報を得ていくのは普通の文章だとなかなか難しいのもあり、スクロールを利用するページのほうが多いのが現状です。


じゃあ、どうしよう。コンテンツは動かしたくないけど、情報は次々に表示していきたい。


というところの解決を目指しているわけです。